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銀時

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落書きとか感想っぽいのとか。



黒と銀と

黒と白

もうセットでいいじゃん!ひとつでいいじゃん!

とらうしでお年賀

とらうし(年賀)

ちょうど丑年→寅年だったので

銀誕’09

銀誕09

銀さんて真面目に描くと難しい・・・

黒と白

どうしても譲れない大切なモノを守る為───。
ケンカの理由としては上出来じゃね?
そう思ったから、何のためにって聞かれた時素直に答えた。
「俺のルールを守る為だ」
うわ?コレってめっちゃ俺キマったんじゃね?
・・・って、誰にアピールしてんだよ!

「つうわけでー、銀さんやむにやまれぬ事情で怪我しちゃったから、明日の屋根修理のお仕事はー、新八よろしくぅ❤」

「なにが”つうわけ”なんですか?!まったく事情わかんねぇだろうが!何やってんだよ?!あんた!」

病院から戻った銀時は、三角巾で腕を吊るし、2・3日はあまり動かせないことをアピールし、かったるい肉体労働は明日以降は別の奴が来ると告げて、使えねぇとかなんとか文句を言う親方を無視して早引きして来た。
まんまとそのかったるい肉体労働を新八に押し付けることもでき、銀時の機嫌は悪くなかった。

まだそれほど暖かくもないのに、よりによって吹きっさらしの屋根の上での肉体労働なんて、甘いモンでもなければやってられねぇよ───と心の中でケッと吐き出す。そんな肉体労働は若い者がやればいいのだ。

(ま、別に銀さんだってまだ若いけどさ!)

フォローは忘れない。

次の日ぶつくさ言う新八を送り出し、珍しく別口の仕事の依頼で神楽も出払い、ちょうど良く一人になった処で傷口のガーゼを取り替えるべく包帯をはずす。
刀傷だとバレたら、ガキ共がうるさいので調度良かった。

「お前が刀傷を負うとは、ぬるま湯生活で鈍ったのか?とんだ油断をしたものだな」

「別に油断したわけじゃねェよ。つか天井から入ってくんの止めてくんねぇ?」

突然かけられた声に顔も上げずに答える。
昨日の今日で耳聡いというか、また勧誘にでも来たのだろう。
天井の隅に忍者よろしく張り付いていた長髪(寒くてもやっぱりうっとうしい事だ)の男がストンと部屋に降り立つ。
そう、別に油断したつもりはなかった。
相手に本気の気魄を感じたし、なかなかヤルと思ったし。
しかしあそこであの変化はちょっと予想外だった。
道場剣術ではない、実践剣術…というよりむしろ喧嘩剣術とでも言えばいいのか?とにかくあの変化の仕方は面白いと思い、思わず剣を抜き、真剣に相手をしてしまった。

(そういやあん時も迷いのないいい突きかましてくれたっけ・・・)

初対面の池田やでの事を思い出すとムカムカとした。
男の顔なんてまず覚えない銀時にしては珍しく覚えてたのは、あの初対面があまりにも強烈だったからだろう。

(大体にして、あいつらヅラをとっ捕まえにきたクセに、なんでいきなり俺にかかってきたんだ?普通に考えたらまずはヅラにかかってくだろうが?天パだからか?そんなに天パがいけねぇのか?)

「おい銀時?ちゃんと人の話を聞いてるのか?!」

「あー何?聞いてるわけねぇだろ」

思い出してる間ヅラがずうっとなにか喋ってたようだが、どうせ勧誘か何かだろうと思いついついスルースキルを発動していたらしい銀時は、悪びれもせず答える。

「大体貴様は昔から・・・」

「なあ、ところであいつ誰?」

くどくどと説教グセのある桂が銀時は苦手だったが、すぐに追い出さなかったのは、こちらから探そうと思っていたからだった。
たしかに思い返せばあの制服は時々街中で見かけてた気はする。するが、どうでも良かったので気にも留めていなかった。
武装警察なんて存在にも興味がなかったので、真選組なんてものもどこかで耳にしていたかもしれないが記憶にも残っていなかった。
しかし立て続けに斬りかかられたり決闘するハメになったりで、いやおうなく認識してしまったどころか、あの瞳孔おっぴろげのチンピラ警官にはちょっと興味が沸いてしまった。
昨日の今日で勧誘に来るからには誰とやり合ったかなんて、この旧友は先刻承知なハズだろう。

(別に黒髪サラサラストレートが羨ましいとか、ぽかーんとした顔が予想外に可愛かったとか、絶対そんなんじゃねぇけどな!)

「武装警察───隊内からも隊外からも恐れられる、真選組鬼の副長土方十四郎」

「鬼?副長?アレが?」

真選組が池田屋に乗り込んできた時の事を思い返しても、ごつくて体格が良くて公務員というよりはむしろヤクザみたいな奴ばかりだった。どちらかというと細身で優男風の(たしかに目つきは悪いはチンピラくさいはではあったが)あの男が副長というのは以外や以外。

「二ヶ月ほど前に一斉摘発された過激派の攘夷グループがあってな。そこそこの勢力だったし、なかなか腕っ節のいい奴もそろっていたが、1/3はその場で斬られ壊滅した。その生き残りがいてな、”羅刹”のようだったと言っていた」

「羅刹?」

「全身黒尽くめで目だけが赤く光り、うっすらと笑いながら次々と仲間が斬られるのを、隠れた物陰から怯えながら見ていたそうだ」

「いや、あいつ目ぇ赤くねぇだろ」

「返り血とか照明が反射して偶々そう見えたのだろう。捕まえた奴への拷問も熾烈を極めるとかで、隊内でも土方が拷問してる部屋には近づかないという噂だ」

(ふーん・・・そんな風には見えなかったけどねぇ。どっちかってーと甘そうなカンジもしたけどなぁ)

「侍ともいえない出自もわからん田舎物の集団ながら、組織として纏め上げている手腕はたしかに  賞賛できる。だが、所詮は猿マネの似非侍ゴッコ───」

「あースットプストップ。もうお前帰っていいわ、むしろ帰ってください。指名手配犯とかに出入りされちゃ迷惑だからね。こちとら善良な一般人やってっからさ。」

「おい銀時…!人の話を…」

まだ話の途中だぞと!と言い募る桂を無理やり窓から突き落とす。ヒドイようだがこれくらいで怪我などするようなタマじゃない。

(玄関から追い出して誰かに通報される方がやばいからね、うん)

そう言い訳して一人納得すると、仕事机に座り飲みかけですっかり温くなったいちご牛乳の残りを一気にあおる。

「鬼ねぇ・・・ちょっと面白れぇんじゃね?」

その昔白い鬼と呼ばれた男はひっそりと笑った。

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